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2025 / 08 / 21Travel

富士山のふもとに“未来の街”が爆誕──Toyota Woven City(トヨタ・ウーブン・シティ)

富士山のふもとに“未来の街”が爆誕──Toyota Woven City(トヨタ・ウーブン・シティ)
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富士山のふもとで、とんでもない計画が動いています。  

その名は Toyota Woven City(ウーブン・シティ)。

トヨタが静岡県・裾野市にゼロからつくっている“実験都市”で、テーマは 「未来の暮らしを丸ごと試す街」。
世界中で話題になったこのプロジェクトが、ついに2025年9月25日から本格始動します。

最初に暮らしはじめるのは、抽選で選ばれた一般の方々ではなく、トヨタや関連会社の社員とその家族。
まずは約100人、やがて360人へ。そして最終的には2000人規模まで拡大する計画で、そこから外部の発明家や一般の参加者にも門戸が開かれていきます。

Woven City Photo 09.jpg

そう、ここはただのショールームではなく、「暮らしの一日一日がすべて実験」 になる前代未聞の街なんです。

では、そんな実験都市Toyota Woven Cityの公開されている情報をまとめてみましたので見ていきましょう。


まずはこちらの映像からご覧ください。この映像は2024年のWoven City Phase1建設の進捗を、タイムラプス動画で撮影された映像なんですが、
見ての通り本当にシムシティーばりに街をつくってます。。。

@ToyotaGlobalNewsJP-THE MAKING OF WOVEN CITY 2024


3+地下1|ストリートの未来設計

まずToyota Woven Cityで驚きなのが「道路」。
歩行者専用/小型モビリティ/自動運転専用の3レイヤーを地上に、物流専用を地下に分離。

レイヤー 3.jpg
Woven City 地上通路-Photo by Woven by Toyota, Inc. ©2025

つまり、地上は人が安心して歩ける空間に、裏側ではテクノロジーが黙々と稼働。
“ハイテク感を見せびらかす街”ではなく、“当たり前の安全”をアップデートする街だそうです。
Underground (Logistics Street) 1.jpg
Woven City 地下通路-Photo by Woven by Toyota, Inc. ©2025


未来の縁側=コートヤード

街の中心には広場や中庭。
ここでは、住民がテクノロジーと自然に触れ合える仕掛けが詰め込まれています。

コートヤード.jpg
Woven City コートヤード-Photo by Woven by Toyota, Inc. ©2025

カフェ仕様のe-Paletteで一息つきながら「もっとこうしたら便利かも?」と話せる。
隣では「カケザン・インベンションハブ」で企業やスタートアップの最新サービスを体験。
研究室でも展示会でもなく、“生活の現場”で試すからこそ、本音のデータが集まるわけです。
Weavers 2.jpg


e-Palette=走る部屋

シンボルは間違いなく 無人EV「e-Palette」
朝はスクールバス、昼は配送、夕方は移動スーパーや診療所に早変わり。

e-Palette.jpg

一台で生活すべてを支える“走る部屋”で、しかもその動きはデジタルツインに即反映。
リアルとデジタルを行き来しながら、クルマは「移動手段」から「生活の器」へと進化していく──これがマジで未来。


街まるごとバッテリー

エネルギー面も強烈。
ENEOSと連携して再エネから水素をつくり、街に供給。余った電気は水素として貯め、不足すればまた電気に戻す。

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ENEOSのWOVEN CITY 水素ステーション” Photo by © ENEOS Corporation

要は、街自体が巨大なバッテリー。
停電しても生活が止まらない設計で、“電気が途切れない日常”を都市単位で実現しようとしているんです。

水素カートリッジ.jpg
トヨタが開発中のポータブル水素カートリッジ(プロトタイプ)ポータブルなサイズであるため、パイプラインなしで生活圏に水素を持ち運ぶことができます


住民=発明家

ここでは研究者や企業だけでなく、住む人や訪れる人も「発明家(Inventors)」扱い。

日常の「これ不便だな」が、翌月には改善されているスピード感。
生活者がそのままイノベーションの担い手になる仕組みは、世界的に見ても異次元です。
Woven City Photo 07.jpg今後は外部の発明家や一般参加者も加わり、“生活×テクノロジー”の実験がますます加速していく予定のようです。


幸せを“量産”する街

Woven City Photo 12.jpg
背景にはトヨタグループの原点「母の負担を減らしたい」という想いがあります。
Woven Cityは「幸せを量産する街」と宣言し、完成形を求めるのではなく、暮らしをアップデートし続ける都市を目指しています。

未来はショールームで眺めるものではなく、生活の中にすでに混ざり始めている──そう感じさせてくれるのが、この計画のすごさだと感じました。

@ToyotaGlobalNewsJP-Woven City CES 2025

まるっとまとめると、Woven Cityは現段階では“秘密の未来都市”、関係者のみが出入り可能な特別エリアです。
ただ、未来型都市の日常を“覗き見”できるチャンスは近づいています。
2026年度以降、一般の方も「Weaver(共同創造者)」として、その空間に関われるようになる予定だそうなので、
気になる方は公式サイトをぜひチェックしておきましょう。


RAW JAPANの視点

世界にはスマートシティを名乗る街はいくつもある。
でも、Woven Cityは“日常”に徹底的に寄り添う点で一線を画している。

散歩、買い物、停電時の安心感──そうした当たり前をどうアップデートできるか。
富士山のふもとに生まれる“未来の生活ラボ”は、これからの日本、いや世界を考えるうえで見逃せない存在になりそうです。


Toyota Woven City
https://www.woven-city.global/jpn/

Woven by Toyota, Inc. ©2025

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8/21/2025
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