日本全国が“推しポケモン”だらけ!? 「ポケモンローカルActs」の世界がアツすぎる。

このあいだ香川県に出張で行ったときのこと。空港を出た瞬間から、駅も看板もタクシーも右も左もヤドンだらけ。
「え、なんで? 香川ってこんなにヤドン推しなの…?」と混乱しつつ調べてみると、まさかの“国ぐるみ”のポケモンプロジェクトだと判明! これはもう「ちいきのちからってすげー!」と実感せざるをえません。
そう、街中を“推しポケモン”で彩る全国プロジェクト、その名も 「ポケモンローカルActs」 。
「ポケモンローカルActs」とは?
始まりは2018年、鳥取県×サンドのコラボから。
それぞれの地域にぴったりな“推しポケモン”を選び、観光や地域振興に活用するという新しい試みです。
今では 全国12道県が参加し、ご当地の推しポケモンを活用した、ご当地グッズ、ラッピング電車やバス、コラボイベントなど、活動の幅もどんどん拡大中。
しかも驚きなのが、ポケモンの使用料は基本“無償”で許可されているという点。
地域活性化のためにここまで協力的なIP、他にありますか? これこそ「公式チート」!
そして中でも、この取り組みの存在を一気に全国に知らしめたのが
ポケモンが描かれたマンホール蓋「ポケふた」 の登場でした。
そもそも「ポケふた」って何?
これは「ポケモンローカルActs」の一環として設置されたもので、地域の名所・自然とポケモンが見事に融合した、まさに“ご当地アート”です。
今では全国35都道府県・379か所以上に設置(2025年3月時点)されていて、「この町にこのポケモン!?」という意外な組み合わせに驚かされたり、思わぬ発見がいっぱい。ファンはもちろん、ライト層もつい写真に収めたくなるクオリティで、ご当地巡りの新たな目玉となっています。
ポケふたオフィシャルサイト
https://local.pokemon.jp/manhole/
各地の“推しポケモン”たちをチェック!
「この県には◯◯、あの町には△△」── 実はポケモンたち、全国あちこちで“ご当地活動”してるんです。
なにが面白いって、それぞれの地域の名物や歴史、地形や気候までが、ちゃんとポケモンとリンクしてること。 ただのイメージキャラじゃない、この“しっくり感”がクセになります。
ここからは、そんな“地域代表ポケモン”たちを一部ご紹介。 知れば知るほど、その町に行ってみたくなるかもしれません。
1.香川県 × ヤドン|“うどん県”にやってきた、のんびりポケモン
香川県と言えば──そう、「うどん県」。
そんな愛称を持つこの地の観光PR団に、2018年に任命されたのがヤドン。
理由はいたってシンプル。「うどん」と「ヤドン」、名前が似てるから。……なのに、気づけばマンホール、コラボグッズ、スイーツ、お祭り、ありとあらゆるイベントに登場する大使級の活躍っぷり。しかもヤドンの“しっぽが甘い”という特徴は、香川の名物・和三盆や希少糖などのご当地スイーツ文化とも相性バッチリ。さらに、あくびをすると雨を降らせるという伝説まで、昔から水不足に悩んできた香川県とぴったりリンクしているという奇跡。
そんなこんなで、いまや“語呂合わせ”の域を超えた、香川県の立派な顔になっています。
2.鳥取県 × サンド&アローラサンド|砂と雪、Wサンドが鳥取を駆ける!
2018年、サンド&アローラサンドが「とっとりふるさと大使」にW就任!
日本三大砂丘のひとつ、鳥取砂丘**を抱えるこの県にとって、砂地を好むポケモン・サンド はまさにシンデレラフィット。名前からして“砂の精”みたいな存在です。さらに、雪原を生きるアローラサンドも一緒に任命されており、鳥取県の“砂と雪”という二面性をダブルで表現!
観光地巡りやイベント参加など、まさに県内を“ころころ”転がりながらPR活動中。のんびりだけどしっかり者なこのコンビ、鳥取の魅力をじわじわ広げてくれてます。
3.岩手県 × イシツブテ|“岩”に“手”で…まさかの語感一致⁉ 応援ポケモン就任中!
2019年、「岩手」と「イシツブテ」が奇跡のコラボを果たしました。
その理由?なんと──
“いわ”タイプで、“岩に手がついてる”ビジュアルだから。……いや、見たまんまじゃん!というツッコミはさておき、この絶妙な語感とビジュアルのリンクが認められ、イシツブテは「いわて応援ポケモン」に就任。
以来、他の“いわタイプ”のポケモンたちともタッグを組み、マンホールや観光企画、コラボ商品など、岩手県の魅力をがっちりアピール中です。
見れば見るほど岩手にしか見えない── そんなイシツブテが、今日も県内のどこかで岩っぽく頑張っています。
4.北海道 × アローラロコン&ロコン|白銀の大地に舞う、ふたつのキツネたち
2018年、北海道の観光アンバサダー「北海道だいすき発見隊」に就任したのは── 雪の妖精のようなアローラロコンと、ふわふわ茶色のクラシックキツネロコン!
日本有数の豪雪地帯・北海道のイメージにぴったりな、白銀のアローラロコン。一方、四季の移ろいが鮮やかな自然とマッチする、しっとり茶毛のロコン。
タイプも姿も違う2匹が、それぞれの個性を活かして北海道全域をPR中!道内各地に広がる「ポケふた」やコラボ企画で、旅先でもふとした瞬間に“ロコン兄弟”に出会えるかも?
雪と森、自然とロマン──この2匹、北海道の魅力を語るには欠かせません。
5.三重県 × ミジュマル|“ミジュウ”県にやってきた、海の幸系ポケモン!
2021年、「ミジュマル」が三重県の “みえ応援ポケモン” に仲間入り!
まず注目なのが、名前の響き。「三重(みえ)」→「ミジュウ」→「ミジュマル」……え、似てる! ということで、まず語感の親和性からすでに運命的。さらに、ミジュマルのお腹にある“ホタチ”の貝アイテムは、真珠、アコヤガイ、牡蠣など海産物に恵まれた三重県の特産ともがっちりリンク!
海の恵みとユーモラスな表情で、県内外に三重の魅力を届けてくれる、まさにPRの星。「ミジュマルといっしょに三重を再発見」──そんな旅も、ちょっと楽しそうです。
6.福島県 × ラッキー|“福”を運ぶ、たまごポケモンが応援大使に!
名前からして、すでにハッピー確定。2019年、「ラッキー」が ふくしま応援ポケモンに任命されました。
ラッキーといえば、幸せを運ぶピンクのたまごポケモン。その“ラッキー=ラッキー”な名前と、お腹に抱えた栄養満点のタマゴが、“福”の字がつく福島県のイメージとバッチリ重なったんです。しかも福島県は、果物やお米など、 おいしくて体に優しい農産物の宝庫 。そんな県の魅力を伝える存在として、ラッキーはぴったりの応援団長。
“福の島・福島”を、今日もラッキーが笑顔で盛り上げてくれてます!
7.宮崎県 × ナッシー&アローラナッシー|南国・宮崎に降臨!“歩く熱帯雨林”コンビ
2020年、ヤシの木のようなフォルムが特徴的なナッシー&アローラナッシーが、宮崎県の「宮崎だいすきポケモン」にダブル就任!というのも、宮崎の県の木「フェニックス」はヤシ科の植物。そのシルエットがナッシーとそっくりということで、まさに x“見た目採用”のマッチング成功例 なんです。
しかも、1年中あたたかい気候を誇る“日本のひなた”こと宮崎県には、「歩く熱帯雨林」なんて呼ばれるナッシーたちがぴったりフィット。
青い海、まぶしい太陽、そして頭のココナッツ── まるで観光地そのものなナッシーたちが、県内のイベントや観光PRで大活躍中です。
🌐ナッシーリゾートin宮崎
🌐ナッシージェット宮崎-Solaseed Air
RAW JAPAN’s Takeaway
「観光地を回って、名物食べて、はい終了」──
そんなテンプレ旅に、ちょっと飽きてきた人へ。
ポケふたを探して歩けば、知らない町に降り立って、
なぜかそこにいるポケモンにちょっと笑って、
気づけばその土地に、妙な親しみが湧いてくる。
“推しポケモンに会いに行く”って、ちょっとヘンだけど、
旅の理由なんて、それくらいユルくてちょうどいい。
帰ってきたあとに、
「で、なんでそこ行ったの?」って聞かれて困るくらいが、ちょうどいい。
関連リンク(参考)
ポケモンローカルActs公式サイト
https://local.pokemon.jp/
© Pokémon. © Nintendo/Creatures Inc./GAME FREAK inc.
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