HIDDEN RULES JAPAN vol.1|ゴミ捨てが“謎すぎる”国、日本。分別?曜日?粗大ごみ?どうすりゃいいの?

ようこそ、日本へ。
生活を始めてすぐにぶつかる“意外な壁”──それがゴミ捨てです。
「このプラスチックは“燃えるゴミ”?それとも“資源ごみ”?」
「大きな棚を捨てたいんだけど、道に出しとけば持ってってくれるよね?」
……残念ながら、そんなに甘くないのが日本のゴミ事情。
日本では、ゴミの分別ルールがとても厳格かつ複雑。
しかも、ルールは市区町村ごとに異なる**という“カスタム地獄”仕様。
このシリーズ「HIDDEN RULES JAPAN」では、そんな“生活の罠”をひとつずつ暴いていきます。
第1回のテーマは、ずばり──ゴミの出し方・分別・粗大ごみの出し方完全ガイド!
そもそも、日本のゴミ出しってどうなってるの?
しかも恐ろしいことに、分別ルールは地域によってバラバラ。
同じ東京23区内でも、自治体によって「プラごみ」の扱いが違うことも。
まずは住んでいるエリアの自治体公式サイトやごみ分別アプリをチェックしましょう。
日本のゴミ分別ルール:基本の5カテゴリ
1. 燃えるゴミ(可燃ごみ)
- 生ゴミ、紙くず、ティッシュ、革製品、汚れたプラスチックなど
2. 燃えないゴミ(不燃ごみ)
- ガラス、金属、陶器、ハサミ、小型家電など
3. 資源ごみ
- 空き缶、ビン、ペットボトル、新聞紙、雑誌、段ボール
※ ラベルを外し、中を洗って乾かすのが基本!
4. プラスチックごみ(容器包装)
- 食品トレイ、コンビニ弁当の容器、袋類など
※「プラ」マークがあるものだけ!
5. 粗大ごみ
- 家具、寝具、家電、大型のプラ製品など
実例:目黒区でのゴミ出しルール(東京都)
■ゴミ収集スケジュール(例)
-
資源ごみ:週1回/土曜日(プラスチック、ペットボトル、びん・缶、古紙)
-
燃やすごみ:週2回/月曜日・木曜日(朝8時までに出す)
-
燃やさないごみ:月2回/第1・第3 金曜日(昼12時半までにだす)
-
水銀を含む製品:月一回/第4火曜日(朝8時までに出す)
-
粗大ごみ:要予約、個別に回収日指定
■出すときのポイント
- ゴミ袋は透明または半透明(指定袋の地域もあり)
- 回収日の朝8時までに出すこと
- 分別が間違っていると、「回収できません」ステッカーで置き去りに…!
“プラスチックごみ”の罠:全部じゃない!
✅ プラごみになるもの
- 食品の容器トレー
- お菓子の袋や外装フィルム
- コンビニ弁当のパック、ペットボトルのラベル
→ ラベルに「プラ」マークがあるものに限られます!
❌ プラごみにならないもの
- ハンガー、歯ブラシ、スプーン
- プラ製バケツやおもちゃ
これらは地域によって「燃えないごみ」か「粗大ごみ」扱いになります。
ゴミを出す“時間”も超重要!
回収日の朝8時までが基本ルール。
✖ 前夜に出すのはNGな理由:
- カラスや猫に荒らされて中身が散乱
- ゴミの悪臭でご近所迷惑
- 歩道をふさぎ、通報対象になる可能性も
自治体によっては、 「前夜のゴミ出しは禁止」 と明記されている場合もあるので要注意!
最大の難関:粗大ごみの出し方 完全ガイド
大きな棚や布団、電化製品──
日本ではこうした大型ゴミを「粗大ごみ」として、通常のゴミとは別ルートで回収します。
しかも、粗大ごみは勝手に出すと違法行為!
申込→支払い→シール貼付→回収という、ステップ制になっています。
【粗大ごみの出し方】
STEP 1|自治体の受付センターに連絡(Webまたは電話)
まず、出したいアイテムを自治体のWebサイトか電話で申告します。
→ 例:「体重計」「掃除機」「折りたたみベッド」など
多くの自治体のWebサイトは使いにくい作りになっている事が多いので、ゆっくりとあきらめずにトライしましょう。
STEP 2|料金と収集日を確認
自治体によって、アイテムごとに価格が設定されています。
料金はたいてい200円〜2000円程度です。
⚠️ 注意:回収まで“数週間”かかることも!
混雑状況によっては、申込みから回収までに2〜3週間以上かかることもあります。
引っ越しや年末の大掃除時期は早めの準備が必須!
STEP 3|「粗大ごみ処理券(シール)」を購入する
近くのコンビニ(セブンイレブン、ローソン、ファミリーマートなど)で買えます。
粗大ごみ処理券は、売り場ではなくレジでの購入になります。店員さんに「粗大ごみシールA券〇枚、B券〇枚ください」と言えば処理券を出してくれます。
また、ほとんどのコンビニが処理券購入は現金のみの取り扱いとなっているので注意しましょう。電子マネーやカードでは買えません。
処理券には金額違いが2種類あります:A券(200円) / B券(300円)
必要な金額にあわせて券を組み合わせて貼る必要があります。
STEP 4|指定日に、指定場所に出す(朝8時まで)
家の前 or 集合住宅の指定場所に、必ず指示通りに出すこと。
指定の日時に出ていないと、また一から予約を取り直す羽目になってしまうので要注意。
粗大ごみシールの貼り方・例
- 体重計(400円)→ A券×2枚
- 小型テーブル(600円)→ A券+B券
- 折りたたみベッド(1,200円)→ B券×4枚
券には収集予定日と名前または受付番号を記入し、目立つ位置にしっかり貼ること!
個人情報を気にされる方は、受付番号を記入する事をお勧めします。
ちなみに、私も「受付番号」を記入するようにしています。
⚠️ 粗大ごみとして出せない“例外家電”もある!
粗大ごみとして出せない物も存在し、特に以下の4種類は家電リサイクル法という別の法律で管理されています。
粗大ごみに出せない家電4種(家電4品目)
- 冷蔵庫・冷凍庫
- 洗濯機・衣類乾燥機
- テレビ(ブラウン管・液晶・プラズマ)
- エアコン
これらは自治体では一切回収してくれません。
出し方の選択肢は主に4つ
① 購入した家電量販店に引き取り依頼
→ 新しい家電を購入する際に古いものを回収してもらえる(有料)
② 自治体指定の回収業者に依頼
→ 各自治体のサイトに正規回収業者のリストあり
③ 自分で「指定引取場所」へ持ち込む
→ 郵便局でリサイクル料金を支払い、指定場所に直接持っていく方法も
④不用品回収業者へ依頼
→Webサイトなどで業者を探し依頼。業者によっては高額になる可能性が高いので注意が必要
違法業者に注意!🚨
「無料で回収します!」というチラシや軽トラに要注意。
許可を受けていない違法業者が高額請求をしてくるトラブルが増えています。
必ず、自治体に登録された正規の回収業者かどうかを確認しましょう。
家電リサイクルの料金目安
製品 | リサイクル料(目安) | 収集運搬費(別途) |
---|---|---|
テレビ(小) | 約1,870円 | 約1,500円〜2,500円 |
冷蔵庫(小) | 約3,740円 | 同上 |
洗濯機 | 約2,530円 | 同上 |
※金額はメーカー・自治体・業者によって異なります。
❌ 絶対NG!粗大ごみの“不法投棄”は犯罪です
その考え、マジでアウト。
粗大ごみを 山や空き地に勝手に捨てると「不法投棄」 になります。
これは日本の法律(廃棄物処理法)で厳しく禁止されており、
- 個人:5年以下の懲役 or 1000万円以下の罰金
- 法人:最大3億円の罰金
と、めちゃくちゃ重い刑罰の対象です。
しかも、最近では監視カメラや住民の通報、ナンバープレートの照合でバレるケースが増えています。
「バレなきゃOK」は日本では通用しません。
正しく申し込んで、安全・安心に処分しましょう!
RAW JAPAN’s Takeaway
ゴミルールを制する者が、日本生活を制す。
日本のゴミ出しは、もはや生活の“初級ボス”。
でも、ちゃんと覚えればトラブルゼロで超快適な暮らしが待っています。
1.ゴミは分別して、時間を守って出す
2.地域のルールはWebやアプリで必ずチェック
3.粗大ごみは早めに申し込んで、処理券を正しく貼ろう
4.山に捨てるな。絶対に!
このルールを乗り越えたあなたは、もう“日本生活上級者”です。
出典表記
本記事は各自治体の公開情報をもとに、RAW JAPAN編集部が再構成したものです。
ルールは各地域で異なるので、必ずお住まいの自治体に確認を取りましょう。