RAW JAPAN
2025 / 07 / 06Travel

ようこそカルチャーショックへ。“初見殺し”な日本の日常6選

ようこそカルチャーショックへ。“初見殺し”な日本の日常6選

ふつうに見えるのに、よく考えると……ちょっとコワい。日本を訪れた観光客が「???」と固まる、“文化の試練”が街のあちこちに潜んでいます。
しかもそれらは、神社でも、家庭でも、トイレでも── 誰にも気づかれず、ふつうの顔をしてそこにある。日本人が無意識にやっている“謎のルール”を、今こそ暴いてみましょう。


1. 和式トイレという試練

sub01.jpgハイテク国家・日本に来たはずなのに── 扉を開けた瞬間、目の前に広がるのは 「穴」 。洋式を探して三軒ハシゴする観光客もいるという、日本の洗礼です。

和式トイレは、日本人でも「旅先で出会いたくない設備」の代表格。しゃがむ? どの向き? 手をつく? 一歩間違えば転倒事故。外国人にとっては、未知のポーズを強いられる謎の儀式にしか見えません。
特に子ども連れやお年寄りの観光客は、これが原因で予定が狂うこともあるとか。「なぜそんなに攻めた構造を公共の場に?」という問いに、日本人は今日も沈黙しています。


2. 自宅の玄関で靴を脱がされる圧

sub03.jpg「おじゃましまーす!」その瞬間、あなたの足元に走る“気配”。

玄関の敷居の前で、全身が固まるあの感覚── 何も言われていないのに、 「靴を脱げ」 という無言の圧が迫ってくるのです。しかも靴を脱いだあと、「そっち向きじゃない」「揃えて置いて」などさらなる関門が続出。
とくに海外のゲストにとっては、「外から家に入る=靴のまま」が常識な文化も多く、脱がされた靴下に穴があいてた日には、もう人生最大の赤っ恥。でも、日本人にとっては“これが礼儀”。そんな理不尽なプレッシャーが、今日も世界中の観光客を玄関で立ち尽くせさせているのです。


3. 畳の間で“勝手に出てくる”座布団

sub04.jpg和室に入ると、誰よりも先にそこにいるアイツ──座布団。しかも、たいてい人数分キレイに並んでる。誰が置いた?
旅館や民家でよく見る光景ですが、実はこの座布団、「ここがあなたの居場所です」という無言の指定席でもあります。勝手に動かすと“失礼”扱い。 しかも「その向きじゃない」「上座じゃん」と言われて、何が正解なのか、混乱する観光客多数。さらに、法事や会合では「座布団を出されたら断らずに受け入れる」という暗黙のYESの文化も存在。気づけばあなたも、“座布団によって運命を操作される空間”に巻き込まれているのです。


4. 学校の給食当番、白装束

sub03.jpg初めて見たときは、実験室かオペ室かと目を疑う。だがそれは、日本の小学校の日常。給食当番の子どもたちは、白い帽子、白衣、マスク、手袋を身にまとい、整列しながら配膳を始めます。 まるでミニ手術チーム 。この文化を知らない観光客が学校訪問をすると、「え、何が始まるの?」と本気で身構えるレベル。清潔を重んじる日本らしい風習ともいえますが、一歩間違えれば完全に儀式感の強すぎる子どもたちの集団。 シュールと尊さの狭間を行き来する、その姿に世界がざわつく。


5. 神社の手水舎の「柄杓の扱いルール」

sub05.jpg神社に行ったら、まず手を清める。 ただし、その“清め方”には 想像以上のステップ があることをご存知だろうか。

  • まず左手を清め、次に右手。
  • 柄杓に水を受け、口をすすぐ(柄杓を直接つけない)
  • 最後に、使った柄杓の柄に水を流して清めて戻す

……多い!! 説明板があっても、読まずにスルーして失敗する観光客は後を絶ちません。
しかも周囲の日本人は誰も注意しないが、「あの人、ちょっとやり方違ったね」 という目線は飛んでくる。ここはもはや、“静かな監視社会”の入り口。「ただの手洗い」だと思って甘く見ると、見えないプレッシャーに押し潰されるのです。


6. 見た目が全部同じ“透明ビニール傘”問題

sub06.jpg雨の日の駅前。傘立てに無数の傘が並んでいる。 どれも、まったく同じ形・色・持ち手。自分の傘がどれか、マジで分からない。
そう、ここは“透明ビニール傘”という名の同一性社会。 日本ではコンビニなどで安価に買えるため普及率が異常に高いのですが、その結果「傘を取り違える」事件が頻発。
「あっ、間違えたかも。でもまあいっか」で完了する世界。しかも、それを注意されることはまずない。この曖昧さが、逆にゾッとするのです。
観光客からすれば、“傘トラップ”にしか見えない現象。今日もどこかで誰かが、知らぬうちに「他人の傘で旅を続けている」。


RAW JAPAN’s Takeaway

一見なにげない。でも、そこには無数の「見えないルール」が仕込まれている。そしてそのルールは、言葉ではなく、空気や目線、沈黙によって伝えられる。それが、日本という国の怖さでもあり、面白さでもあるのです。
さあ、あなたはいくつ体験しましたか? それ、知らぬ間に“受けていた文化の圧”かもしれません。

Photo/image:photoAC / iStock

7/6/2025 — RAW JAPAN
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